人は誰でも自分を語りたいものです。
自分の行動や考えをわかってもらいたいと考えます。

本をつくる第一の効用。
それはこの人間本来の欲求ともいうべき、自己表現欲が満たされることです。
ここ数年、一般的にも出版への関心が高まり、自費出版で自分の本をつくる人が増えてきました。
これまでの自費出版といえば、ビジネスの第一線を離れた人や、すでに定年退職した人を中心に、限られた人たちがつくるものと思われていましたが、今や、中高年サラリーマンや若者たちも含めてちょっとしたブームになっています。
出版社主導の商業出版と違い、自らの半生や小説、詩や絵本など、自作の表現を本として自由に発表できることから、その人気が高まっているのだと考えられます。
「つくってよかった!」
原稿を作成し、校正や印刷など編集・制作作業を経てようやくできあがった本。
苦労して完成させたときに得られる喜び、充実感はなにものにも代えられません。
「文学は社会の表現である」・・・・・・これはフランスの思想家ルイ・ボナルドの言葉です。
本に書かれたことが、あるときはその時代を表現し、あるときは人の心を動かし、社会をも変えてきました。
本が果たす役割というものは、非常に大きいといえましょう。
本をつくることで、考えや表現を多くの人々に伝え、広め、それが代々受け継がれていく——
まさに社会に向けての最高の贈り物でもあるのです。
自らの人生や仕事における活動などを振り返り、まとめることで、いままでの人生に新たな発見があったり、
これからの生き方を考えるきっかけにもなるはずです。
また、幅広い表現活動をおこなえたり、さらなるビジネスチャンスを広げるためのツールとして活用することもできます。
本をつくることには、とても大きな意義が存在するのです。
自費出版の中には優れた作品も数多く存在し、ベストセラーやロングセラーの火付け役になることもあります。
かつて島崎藤村の『破戒』や夏目漱石の『こころ』といった名作も、自費出版からはじまりました。
自費出版することで、プロとしてのきっかけを掴んだ作家やアーティストもいます。
表現し、それを形にすることの可能性は、まさに無限の広がりをみせているのです。


