うまく書くことより内容に気を配ろう

自分史、旅行記や随筆集、家族記、民俗史、風土記などなど、原稿を作成するうえで最も心がけたいことは、自分が他者に訴えたいことを、正確に伝えることです。
読む人は、《内容》を読みたいのであって、文章に酔いたいのではありません。
つまり、うまい文章を書く必要はないということです。
うまく書く努力は惜しむべきではありませんが、うまく書こうとするあまり、書くことに構えが出てきて固い文章になったり、書くこと自体が億劫になりかねません。
また、はじめからうまい文章を書けるものではありません。自分史に必要なのは、
うまい文章よりも《内容》を明確に伝え得る原稿なのです。むしろ、それこそうまい文章といっていいのかもしれません。
原稿作成のチェックポイント—10か条
- はじめに、何を書きたいのか、それを誰に向けて伝えたいのか、を明確にする。
- 全体の構成を考え、どういう内容を織り込むのか具体的な項目を決める。
- 「です」「ます」と「である」「だ」とを混ぜて使用しないことを原則とする。
- ひとつの文は短くし、ひとつの事柄だけにとどめる。
- 適当なところで改行して、文章をできるだけ読みやすくする。
※例えば1行40字でしたら、3、4行程度で改行したいところです。
また、内容のまとまりに応じて「空き行」をつくるのもよいでしょう。 - 誤字・脱字、いい加減な虚字、かな遣いや送り仮名の御用をさけるため、辞典などで調べ正確を期す。
- 筋立ての節目や論旨の変わるところなどを章や節でくくり、わかりやすくする。
- 原稿の書き方の基本である5W1H、つまり「誰が」「いつ」「どこで」「何のために」「何をして」「どうなったのか」を
織り込むように心がける。 - 一度書き終わったら、推敲して原稿の完成度をあげる。(特にパソコンで作業する場合は重要です)
- 内容にふさわしい題名を1枚目の原稿用紙(パソコンであれば印刷用紙)に大きめに書き、氏名を付記する。
何に書くか

かつては400字詰め原稿用紙を使用することが一般的でした。最近ではパソコンの普及もあって、書く手段は様々になっています。
原稿用紙の場合は1.5枚分で、本にして1ページ分に相当します。300枚程度で本にして200ページ強といったところです。
パソコンの場合は、自由にページ設定すればよいのですが、初めから本としての仕上がりをイメージして、
ページあたりの文字数、行数を設定することもお勧めします。
例えば、標準的には1ページ40字×32行に設定しておけば、本としては2ページ分程度になるので
「ここまでで何ページ分だろう」という目安がすぐにつきます。
内容で気をつけたい点

自費出版といえども、1冊の本として完成するとひとり歩きをはじめるものです。
思わぬところでトラブルになったりする例も皆無ではありません。
とくに気をつけたいのは、知らず知らずの間に、他人の名誉を傷つけていたりすることです。
よかれと思って書いたのに、クレームをつけられては、せっかくの本も後味の悪いものになってしまいます。
とくにノンフィクションの場合は、登場させる人、名称などにも配慮し、自分には厳しく、
他人には優しい目で表現するといったことを心がけたいものです。
また、他人の著作物から引用をする場合は、出典などを明らかにしておくことはもとより、
引用の方法や量によっては著作権者への許諾が必要なケースもあります。
さらに最近ではインターネット上の文書をコピー&ペーストして勝手に使う例が目立つようになりました。
これは明らかに著作権違反となりますので、注意したいところです。
インターネット上の様々な文章は必ずしも信用性があるものではなく、
不用意に引用するとまったくの誤りで大恥を掻いてしまう結果にもなるので、特に注意が必要です。


